Singer Song Writerと初音ミクの組み合わせで曲を書いてみた [徒然なるまま]
Singer Song Writerと初音ミクの組み合わせで曲を書いてみた
イッキに攻めちゃう! ~アジアドラマチックTVイメージソング
(ニコニコ動画)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm19676783
音楽をPCで作った事のない方には退屈な記事ですので、まずご了承を。
またSinger Song Writerの機能的な問題の指摘において、私のSinger Song Writerや初音ミクのソフトの使用における単純な誤解や根本的な知識不足によって記載の指摘に誤りがある場合、皆様からご教授頂けると大変に助かります。
なんせ一々マニュアルを読むのが大嫌いなので・・・。(勝手な言い分)
ジョブスだって云う通り、優れたものは感覚的に使えるものなのだ。
私は現在某企業の普通の会社員なのだが、80年代中期~90年代初頭はシンセサイザーのプログラマーというヤクザな稼業で生きていた。
当時はローランドのMC-4というアナログシーケンサーで音符の入力プログラムをしていたが、やがてNEC-PC88~PC98シリーズに対応したCome on Music社のシーケンスソフトが出現し、シーケンサーは格段に進歩した。その後、マックに対応したパフォーマーへと移行したが、私のンセサイザーのプログラマー人生は時代の流れの押されるようにこの辺りで一回終止符を打たれる。
あれから20年数年近く経ったある日、自分の現在の業務の中で曲を書いてプログラムして、音源を作ろうという企画が持ち上がる。殆ど予算もない中、昔とった杵柄で私がやることになり、周囲に相談して昔の私のやり方が通用するシーケンスソフトを選んでもらうとSinger Song Writerを推奨された。これは初音ミクとの相性の良さが理由でもあったが、昔のようなリアルタイムの演奏入力とステップ数値の編集が比較的容易に出来、尚且つHDDレコーディングが可能なものだった事に理由がある。
時代が随分と違うので、当初Singer Song Writerには四苦八苦する部分が多かった。それでもCome on Music社風のステップ入力もあり、これは助かった。また、MIDIデータを直接音声ファイルに変換できるというのはSinger Song Writerの利点だろう。Pro ToolsなどよりもPCへの負荷が少なく、今回書いた曲では音声トラックだけで50チャンネル程度を使用し、各チャンネルやグループフェーダーにイフェクターを絡ませたが、顕著な動作遅延は起きなかった。ただし、Pro Toolsなどと比べて音質やノイズ対策はプロ仕様とは決して言えない。それでもアマチュアにとってデスクトップPCでこれだけの作業が出来るソフトの存在は大きい。
Singer Song Writerは様々な機能を持っているために往時の私が使っていたようなシーケンスソフトとは概念や構造が違う。
同じ様な編集機能を異なったWINDOWが重複して持っているため、私には邪魔なWINDOWや機能が多かった。
音符の情報を編集するために全く別のWINDOWでも表示・編集できるというのは便利で効率的に見えるが、正直言って全く不要だ。
私個人としては1つの編集機能には1つのWINDOWが対応していた方が使いやすい。ステップ情報の編集可能なWINDOWが複数あっても利用価値がないからだ。
加えてこれは私の使い方の問題なので致し方ないのだが、作業効率を考えるとキーボードを主として利用した入力方法に集約した編集機能の方が使い易い。マウスを利用しないと使えなかったりする部分は私にとってイライラする感じがあった点だ。せめてステップ編集時に、挿入は“I”を押すことで挿入モードが利用できるなど、ショートカット機能を充実させてくれれば助かった。挿入の度のマウスで挿入モードを引き出して数値を入れるのは連続した作業を進める中では作業時間のロスとなる。
またHDD音声データを作った後、巻き戻しをしたり、早送りをした、録音したりする場合、一々マウスで指示作業しないといけないのも使い難い。こうした基本的な機能はキーボード上でコントロール出来た方が作業として効率が良いのだ。
これはSinger Song Writerの設計思想の問題なので改善可能かどうかが不明だが、一定程度MIDIでデータを作って、さらに追加でデータをダビングしたりしようすると、フレーズが小節単位で集約されない現象がある。
Singer
Song Writerでは1小節を1920ステップと設定している。四分音符が480だ。当然1920ステップを1小節と区切った方が音楽的だ。
しかしデータは不連続なものとして扱われているため、データの拍数と譜面上の演奏の拍数が一致しない事が多々あった。
例えば、譜面上では4小節目の頭に音を入れているのだが、データ上では3小節目の3拍目のような所にデータが存在し、しかし一連の連続した総ステップ数では辻褄が合っているというような表示になるという事だ。
この非音楽的なデータの生成にはちょっと困惑した。
音楽ソフトは音楽的でないと使い難いというのは基本中の基本だろう。
また演奏MIDIデータ内に多数の“Rest”という休符を表すデータが音符データに混在する場合があるのだが、MIDIデータをキーボードなどからリアルタイムで入力していると、このRestデータが不要に多くなり情報が煩雑になる。Restデータを非表示に出来る方法があれば知りたいが、これは何とかならないものかと思う。
また特定のトラックの特定の音符だけをカット・コピー出来る機能が見当たらない。ドラムなどを打ち込む時、当初打ち込む時は、BD,SN,TOMなどはまとめて1つのトラックに打ち込む。その後、アレンジを細かくやり始めた段階で楽器ごとにトラックを分割しようとするのだが、特定のトラックの特定の音符をカット出来る機能がないので最初から別々に打ち込むことになる。
鍵盤の出るページで特定のキーだけをチョイスできるのかとトライしたが、出来なかった。これは80年代のCome on Music社のソフトでも出来た事なので現代では対応してもらいたい機能だ。
ミキサーのフェーダー情報だが、グリッドを指定してからマウスでフェーダーの線を動かすのだが、これも使いずらい。グリッドを指定したら、音量は数値入力させてもらえる方法を併用出来た方がストレスが少ない。おまけに画面の大きさによってフェーダーの動く量が変わるので、同じ数値に合わせようとすると四苦八苦するハメになる。
またこれはバグなのかもしれないが、カーソルを移動している間にカーソルがフリーズして動かなくなる現象が多発。その後、音がLOOPして発信。その内PCもフリーズした。原因不明。
加えてMIDIデータ→音声ファイル化の過程で、MIDIデータにない音が録音されるケースも散見。また音声ファイルに原因不明の“ブーン”というノイズが乗るなど、プロのレコーディングスタジオで使用するには音響的な脆弱さがあるようだ。
シーケンス+HDDレコーダーは音楽制作ツールですから、マニュアルを全部読まなくても一定程度感覚的に使用できる設計が求められる。そういう意味では私の肌使用感覚とちょっと合わない部分があるが、これは慣れの問題もあるので合わせるしかないだろう。
(トラックネームが入れにくい。不要な情報が付加されるし、入らないテキストがある。トラック管理がしんどかった)
初音ミクのソフトとの連動(リワアイヤー機能)がついていて、当初はこの機能を使って作っていたが、動作環境が悪いので、現在は初音ミクのプログラムはSinger Song Writerと切り離して、テンポを同じにした状態でプログラムして、WAVEデータに変換したものを貼り付けて修正をかけている。ちょっと面倒だが、この方がサクサク動いて精神衛生上は良いと私は思っている。
初音ミクのソフトにおいては、動作アクションへのタイムラグが気になる。
プレイバックを押しても再生に時間がかかるし、PLAY、REWIND、FORWADをキーボード上で出来ないのもイライラする。しかしそれらを勘案しても初音ミクのソフトは、音楽制作の大衆化を加速させたという意味でも2000年代に入って生まれた画期的な発想のソフトだろう。
(Singer Song Writer 9.0改善要望のまとめ)
→ヴァージョン10に反映されているといいなあ。
◎MIDIトラック内の特定のキー情報だけを削除したり、他のトラックへ移動させたりできる機能が欲しい。
◎外部からのマイクや楽器の録音時、指定トラックを録音モードにしてもインジケーターに入力信号が入った様子が表示されないため、当初は入力が壊れているのか、もしくは接続の問題かと誤解した。
ためしに録音を実施してみると波形が出てくるので結果的には録音できると分かったが、普通、ミキサーには信号が入れば入力インジケーターに表示されるので、その程度は見ることが出来ないと信号レベルを調節出来ない。こういう所に気が利いていない。
◎表示方法にもう少し工夫をしてほしい。ミキサー機能において、MIDIとオーディオミキサーは分離できるようにして欲しい。(両方見たい人は選択制)
◎イフェクトのコンプレッサーのある日から壊れたままです。
◎質問メールを送っても返答が来た事がない。
◎何度かカスタマーに症状改善メールを出しているが、回答が返って来た事が一度もない。
◎原因不明のノイズが乗る。機器から隔離して使っても症状は同じ。
◎MIDI入力のLOOPモードの使い方を改善して欲しい。もっと感覚的に設定できる方法があるはず。
◎PLAY、REWIND、FORWAD、RECなどはマウス操作でなく、キーボード操作を取り入れるべき。
◎MIDIデータ内に多数の“Rest”の出現は邪魔。MIDIデータは最小限の音符情報が基本となっていて欲しい。
◎MIXを作る際、フェーダの上げ下げをマウスで行うのだが、グリッドを指定したら数値を入力出来るようにしてほしい。マウスの上げ下げで決めるのはストレスが溜まる。
◎トラック名を入力すると不要なテキスト情報が加えられる。もしくは指定範囲のテキストしか入らない。トラック管理が困難になるので、自由度を高めて欲しい。
◎Vstiの音源をセーブする時、シーケンスデータと連動したファイルとしてセーブできているのかどうかが全く肌感覚として認識出来ない。
◎Vstiの音源のオルガンなんですが、上段のキーボードを使用する方法が未だに不明。マウスでは演奏できるのだが、MIDIではコントロールできない。
そんな感じです。
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